お盆にキュウリやナスの乗り物を作るの?

お盆の時期は地域によって3つに分かれております。

よくあるのが
お盆前の12日・13日の夕方に「お盆迎え」「精霊迎え」に
お寺に行き、ご先祖様をお迎えして
16日に「お盆送り」でご先祖様を送ります。

そこで出てくるのが「精霊棚」です。

仏壇の前に4本篠竹を立てて、篠竹の上に真菰(まこも)の縄を四法に貼って仕切り
縄にはホオズキ、昆布、素麺などをぶら下げて、その下に棚を作ります。
そして棚の上に雲座(仏様のいらっしゃる場所)を作りゴザを敷きます。

更に香炉と蝋燭を立て、先祖のお位牌とお供え物(海の幸・山の幸)
蓮の葉に少量の水をいれた閼伽水を備え、茄子やキュウリを細かく切り
水を加えた「水の子」、野菜、果物を備え、牛(茄子)や馬(キュウリ)に
おがらを刺し足にします。
尻尾にはトウモロコシの髭を刺すと良いでしょう。

キュウリの馬は冥土からすばやく里帰りして頂く乗り物として
茄子の牛はゆったりと帰って頂く乗り物の意味があります。

仏様をお仏壇から出して棚に移すのは、沢山の供物を捧げる目的と
餓鬼は普段外に住んでいて生ものを主食としていますから
棚の下の部分に、生野菜などを供えて
餓鬼の供養も併せて行う目的があると言われています。

ご先祖様にとどまらずに
有縁・無縁の精霊や餓鬼にまで心遣いをして
供養する広い心が日本のお盆供養にはあるわけです。